株式会社好循環着物と、データと。
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Column / つくる話

エンジニアはゼロ。AIと僕だけで、会社と4つのWebサービスを作って回している。

僕はエンジニアじゃない。コードは書けない。それでも「こういう仕組みがあれば現場が回る」という“作りたいもの”だけは、いつも山ほどあった。もし自分に書く技術があったら、たぶん昼夜問わず作っていたと思う。足りなかったのは、“書く手”だけだった。

そこに、AIが来た。これは、その手を借りて作ってきたものの記録です。専門家の解説ではなく、非エンジニアの一人社長の、現在進行形のメモとして。

── AIと、一人で作った4つのWebサービス。いずれも本番で動いています。

いま、AIと自分で回しているもの

会社(株式会社好循環)と、4つのWebサービス。並べてみると、2種類ある。

ひとつは、自社のもう一つの別事業——着物・着付けの現場を回すためのもの。好循環きものの会出張着付けのキツケデリ。着付けの予約、問い合わせ、お客様への連絡、書類の発行までが、裏側で動いている。見た目はふつうのサイトでも、中では業務が流れている。

もうひとつは、IT・DXの仕事の“道具”そのもの。ガンちゃん(Webのガントチャート)と、AWASU-TIME(日程調整)。相談の仕事をする中で、ちょうどいい既存ツールが見つからなかったから、自分で作った。無料で公開して、自分たちも毎日使っている。

使っている道具は、割とたくさん。サイトを載せる土台、文言や写真を管理する仕組み、データをためる場所、問い合わせを受ける窓口、お客様やスタッフへ自動で届くメールとLINE、画像の保管庫、迷惑アクセスを弾く関所、AI、毎晩のバックアップ、そして全体を見張る監視——十以上のサービスを、少しずつつなぎ合わせて、ひとつの流れにしている。ひとつひとつは、誰でも触れるありふれた道具だ。派手なことはしていない。ただ、必要な部品を、必要な形で組み合わせているだけ。それでも、つなぎ目の数だけ、地味に手はかかっている。

従業員はいない。全部、AIと僕で作って、動かしている。

AIは完璧じゃない。甘さに、何度もツッコミを入れた

AIが手足になってくれたのは間違いない。ただ、丸投げで完成したことは一度もない。チェックが甘い。仕様の詰めが甘い。放っておくと、手を抜いたアウトプットを平気で出してくる。そのたびに「ここ、抜けてる」「その仕様だと現場で困る」「このままだとココ、ヤバくない?」「その文章だと受け手は変に誤解する」「こんなようなフローにしたいんだけど、問題あれば言って?」——何度も突き返し、問いかけ、やり直させた。作ったのはAIでも、構想と方向性、大まかな仕様、そして細部を詰めたのは人間だ。

弱いところから、自分たちを守る

現場の着付け師たちは、ITが得意なわけじゃない。だから、着付け師が日々の業務で当社のシステムにログインする、という作りにはしていない。日常のやり取りは、こちらから送る通知が中心で、着付け師から受け取るのは、基本、LINEだけにしている。

ログインを作らないのは、ログイン情報が漏れる可能性を、最初からゼロにしたかったからだ。入り口を増やせば、その分だけ危険も増える。だから、受け取る側の入り口は、できるだけ絞っている。

ITの苦手な着付け師の側から、当社のシステムを守るための設計だ。

まだ、途中

完成した、とは思っていない。今も、都度直しながら動かしている(好循環きものの会も、キツケデリも、ガンちゃんも、AWASU-TIMEも、細かく更新し続けている)。エンジニアがいなくても、AIと二人三脚で、ここまでは作れた。今のところ、その事実だけを置いておく。